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蝶とトンボを中心に自然を写した記録
by dragonbutter
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渓流の生きた化石
今日も一日晴天の予報。かなり暑くなるという。
さて、どこに行こうか。迷った末に26日に行った渓流にもう一度行くことにする。ところで、「渓流」、とてもいい響きの言葉だ。
「ム」で始まるトンボの大物とは、もちろんムカシトンボである。先日Hさんが別の場所でいい写真を撮って添付してくれたので、私ももう一度挑戦する気になった。
前回高飛していたやつが本当にムカシトンボなら、そろそろ成熟して縄張りを張る頃、とにらんだ。その予測が見事に的中した。
前回のポイントはまだ少し早くて日がうまく射していないので、もう少し上流でトンボが好きそうな場所を見つけて川に下りる。今日は釣具屋で買った長靴を履いているので、少しくらい流れに入っても平気だ。
すぐにオスが目の前を横切ってあっという間に樹上に消えた。速い!10分おきぐらいに下流から現れるが、カメラを構える頃には消えている。しかし思っていたとおり、縄張りを巡回しているようだ。しかしここで充電してきたはずの電池を入れても、外付けストロボがはたらかない。しかたなく内蔵ストロボで撮ることになり、飛翔写真で翅をぴったり止めるハイスピードシンクロができなくなった。
何度目かの飛来で、短いホバリングを繰り返しながら、しばらくここに留まってくれたので、何とかカメラに収めることができた。複眼が青みがかった灰色で、ムカシトンボ特有の色をしている。
e0167571_21351235.jpg
そろそろ最初のポイントに日があたり始める頃だ。移動するとさっそくオスが飛んでいる。一時は上流と下流に2匹現われ、どっちを撮るか迷うことも。また2匹がもつれ合う場面も見られ、ひょっとして交尾成立?と思ったが、やはりオス同士の縄張り争いのようだ。お気に入りの場所では、かなり長いこと飛んでいてくれて、そっと近づいても逃げることはなく、目の前に寄って来ることもあった。
e0167571_21361657.jpg
おにぎりを食べながらふと目の前を見ると、本流とは別のわずかな流れのすぐ上を飛んでいるやつがいる。飛び方が少し違う。ムカシのメスか?いや違う。サナエのようだ。カメラのモニターでダビドサナエのメスであることを確認する。
e0167571_21383382.jpg
こいつ、実は停止飛翔産卵という、変わった産卵の最中だった。ホバリングしながら腹端から卵を落下させるのだ。腹端から落ちる小さな卵が写った証拠写真があったが、トンボがボケボケである。
e0167571_21391111.jpg
ジュラ紀の昔からほとんど進化をしていないというこのムカシトンボ、世界中でも日本とヒマラヤに1種類ずつしかいない大変貴重なトンボだ。環境破壊が進まなければ、これからも永いこと急流に行き続けるに違いない。何年も撮りたくて実現しなかった写真が曲がりなりにも撮れた記念すべき日となった。来年はメスの写真を撮りたい。
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Top▲ | # by dragonbutter | 2009-05-02 21:54 | トンボ | Comments(2)
徳島行
[4月29日の記録です]
友人に不幸があって急遽徳島に行くことになった。
日中の数時間を使って郊外を歩くことにした。
まずローカル線に乗って少し南下する。1両編成のワンマンディーゼルカーだ。もちろん単線。トリプルワン(1)だ。「運転中は危険ですから運転士には声をかけないでください。」なんていうテープが流れるなんて、都会では考えられないほど乗客と運転手の距離が近い。
ガタゴト揺られて数駅先で降りてみる。全く当てがなかったわけではないが、植物園に行けば、花にアゲハの仲間が訪れているかも知れない、といったくらいのものである。
道を聞くと4キロほど先という。それくらいならたいしたことはない、と思って歩き始める。まずダイミョウセセリが飛び出す。後翅に白帯がでる関西亜種ってやつだ。
e0167571_22153372.jpg

車道を延々と歩くがなかなか着かない。そのうち足が棒のようになってくる。いけない、こんなことでは夏に山に登れないぞ。2キロ増加した体重もきいてるんかな。
やっと目的地に近づき上り坂になったとき、左手に、木立に囲まれた、なんかよさげな溜池が見下ろせる。近くに寄れそうだ。うん、ここに行かないてはないだろう。
近づくとさっそく細身のサナエが逃げていった。サナエの仲間は東と西でかなり見られる種類が異なるので、とにかく写真に撮れば初物になる可能性が高い。半周ほど行くと池に続く草地に出た。トラフシジミは既にだいぶ擦れている。
e0167571_2219750.jpg
ここでやっとさっきのサナエのメスと思しきやつが撮れた。
e0167571_22171215.jpg
水際で縄張りを張るオスの写真もゲット。
e0167571_22253482.jpg
e0167571_22235162.jpg
とにかく後で調べないとわからないので、いろんな角度から撮れるだけとって、後日調べるとフタスジサナエのようだ。西日本に広く分布するものの、一部の地域では激減しているらしい。もちろん関東では見ることができない初物だった(Matszさん、確認ありがとうございました)。気をよくして行った植物園では何も成果はなく、帰ろうとした下り道で、路傍の芝桜にナガサキアゲハが訪れていた。新鮮なメスだ。南にいくほど後翅の白斑が大きくなるというが、春型だからであろうか、最近分布を広げて東京でも見られるようになったメスとそう大差ない感じだ。
e0167571_2228860.jpg

帰りは徳島駅行きのバスの便があることがわかって、あの長距離を歩かずにすんでよかった。
撮影は2時間ばかりであったが、長い間の友が最後にくれた貴重な時間であった。
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Top▲ | # by dragonbutter | 2009-05-01 22:31 | トンボ | Comments(0)
雨上がりの渓谷
昨夜は畏友であり悪友のHさんと痛飲したのでゆっくり起きる。
低気圧が去って昨夜の雨はすっかりあがっている。もうそんなに遠くへはいけないので、八王子の林道に行くことにする。運がよければ「ム」で始まるトンボの大物に会えるかも知れない。
昨日の雨のせいで森全体がしっとりとしている。沢の水も少し濁っているが、奥に進むにつれて澄んできた。渓流でカメラを構えているおじさんがいたので様子を聞いてみた。ここをフィールドにして写真を撮っている方のようだ。「一回や二回来て撮れるもんじゃないよ。でもがんばって。」といわれた。近くから羽化したばかりのヒメクロサナエがキラキラとまだ柔らかそうな翅を輝かせて飛び去った。今年の非成虫越冬のトンボ初見である。
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もう少し進んだ地点で沢に下りて粘っていたとき、木立のやや開けた上空を飛ぶトンボを見つけた。ヒメクロより一回り大きい!あの生きた化石といわれるトンボに間違いない。しかしとても高くとても速くて歯がたたない。空中で小さな虫を器用に捕まえている。まだ未熟な個体のようだ。
今日は指をくわえてみているだけだった。連休中にもう一度だけ来て見よう。うまくすれば成熟して渓流で縄張りを張っていてくれるかもしれない。
帰りに撮ったミヤマセセリとイチリンソウで勘弁してください。
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Top▲ | # by dragonbutter | 2009-04-26 21:55 | トンボ | Comments(0)
魚沼の宝石(その2)
日当たりの良い東斜面を登っていく。このあたりは多分1-2週間前まで雪の下であったようだ。枯れ草が地面にべったり貼りついているから。少し登ると斜面に淡いピンクの花が咲いている。キクサキイチゲかな、と思って近づくとちょっと違う。
e0167571_22431763.jpg
図鑑で見覚えのあるミスミソウだ!夢中になって写真を撮った後、辺りを見回すと、何と!白、赤紫、ピンク、青紫の株が開花しているではないか。
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雪国のミスミソウはオオミスミソウといって、大柄なだけでなく、花の色が変化に富むのが特徴である。ほとんど隣り合って咲く株でも、花の色が全く違うのが不思議だ。遺伝子の違いによるのだろうか。7色の宝石をばら撒いたようだ。
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しばらくギフのことはすっかり忘れていたが、気分を落ち着かせて斜面を登ると、反対側の斜面で、遠目に頻繁にギフが飛ぶ場所があったので、ブッシュを漕いで降りていく。そこにしばらく座って次々に飛来する個体(といっても大部分は同一個体)の飛翔写真を狙うが、まともなものはほとんど撮れなかった。ひとつだけ2匹で争っているところが入った写真があったがこれもボケている。
e0167571_2248357.jpg
近くのヤマザクラに訪れたところを撮れたが、後翅が破損しているのが残念だった。これが唯一のチャンスであって、この後二度と花にとまらなかった。
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カタクリの咲いているポイントが見つかると良かったんだが、また来年だね。
大体の場所を教えていただいたF先生、ありがとうございました。
帰りの関越は、事故で赤城-渋川伊香保間が閉鎖され、ひどい目にあった。帰りにコブクロの「蕾」を聞いていたら、おととし他界した母親と、さっき見たミスミソウが交互に脳裏に浮かんだ。
今日はギフには申し訳ないが、「目に焼きつき度」ではミスミソウに軍配が上がったかな。全く予想外だったしね。
参考までにミスミソウはユキワリソウとも言われるが、正式和名のユキワリソウはサクラソウ科の全くの別種なので注意が必要です。新潟ではそんなに珍しくないのかも知れませんが、初めて見て感動しました。ちなみに昨夜の「天地人」でも武田勝頼の妹、菊姫の心を開かせる場面でミスミソウ(ユキワリソウと呼んでいたが)が登場しています。
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Top▲ | # by dragonbutter | 2009-04-20 22:56 | 植物 | Comments(6)
魚沼の宝石(その1)
今日は新潟の中越地方にギフチョウを見に行くことにした。
ちと遠いので5時前に出発。それにしても好きだね。
途中でちょっとだけ仮眠して(最近早朝出発すると途中で一度眠くなる)、9時前には一応目的地に到着。しかし初めての場所でポイントを知らないので、適当に車を止めて歩いてみる。まず目を引いたのがオオバキスミレ。雪国ではいくらでも見られるんだろうが、表日本の人間にとって黄色いスミレは新鮮だ。
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去年行った小出の近くではカタクリとキクザキイチゲがくさるほど咲いていたが、ここでは非常に少ない(キクザキイチゲは全然見なかった)。ちょっと訪花の写真は難しいかもしれない。
全然飛ばないので少しずつ山手に上っていく。
それでもルリシジミがちらほらするだけだ。しばらく登ると特別大きな杉のある丘陵の上に行き着いた。春日八郎の別れの一本杉が思わず口をついて出てきそうな場所だ(一応私の生まれる前の曲だが)。遠くに残雪で真っ白な守門岳が見える。裸の崖が目に付くが、中越地震の爪跡だろうか。
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まだ早いけどおにぎりをひとつ食べようかと腰を下ろしたところ、突然2匹のギフが飛来した。うち1匹がとまったので証拠写真を撮る。
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新鮮な個体だ。ボロボロのヒオドシチョウも飛んでいる。ギフチョウを探していると必ず現れるチョウだ。
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全く間違ったところに来たようではないので、このあたりを少し落ち着いて歩いてみることにする。しかしここで私にとってはギフチョウよりびっくりするものを見ることになるとは思っていなかった。 (続く、今日は眠いので)
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Top▲ | # by dragonbutter | 2009-04-20 00:07 | チョウ | Comments(0)
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