週末は法事があって信州に帰った。土日とも晴れて小春日和だった。帰りの初狩PAからは真っ白な富士山が間近に見えた。手前にリニアの試験線と中央本線が見える。リニアが東京と飯田を結ぶ頃、まだ元気でいられるだろうか。
諏訪で中央道を降りて、山を越えて伊那谷を目指した。道路の脇に積もったカラマツの葉には霜が降りていた。途中で寄り道した山の湖はとても静かだった。水面は一部氷結していた。湖畔の茂みを散策すると次々と小さな虫が飛び立った。成虫で越冬するオツネン（越年）トンボだった。気温が上がってきたので活動を始めたようだ。2匹が追飛するのも見られた。このトンボは日本で最も地味なトンボではないだろうか。春になって成熟しても褐色のままだ。その上小さいので飛ぶのを目で追ってもすぐに見失ってしまう。枝にとまることもあるが、主に木の幹にピタッととまって日向ぼっこをしていた。複数匹集まっている場所もあった。意外と敏感で近づくのが難しかった。
山を下り、高遠の奥の集落で車をとめた。ここでも至る所でオツネントンボが飛んでいた。今年は当たり年なのかもしれない。私の肘やズボンにとまって日光浴を始めたオスもいた（笑）。
高い山の雪の量は例年より多そうだった。